The Diary

その名の通り日記

コロナ禍における飲食店店員のもやもやに関する考察

はじめに

コロナ禍において飲食店で働いている人間がどういったストレスにさらされているのか、非常に個人的で身もふたもない話について論じたものである。あくまでも筆者個人の見解であり、必ずしも飲食店すべて、また飲食店で働いている人間すべてに当てはまるものではないことを断っておく。だが、こういった考えを持ち、よくわからないストレスと日々戦っている人間もいるのだと、是非知っていただきたい。

 

本稿では、一昨年より発生した新型コロナウイルス感染症の地方における現状を確認した後に筆者が感じている「もやもや」について述べる。

ちなみに筆者は山形県に住んでいる。 

 

地方における感染症の現状

菅首相は3月26日にこう述べている。

 

地域によって新規感染者数が増加している。感染再拡大に強い警戒感を持ち、全力で取り組む [1]

 

まさにその通りで、宮城県やおとなりの山形県では感染者の急増が見られる[2,3]。山形県においては3月25日に49人と過去最多となっている。愛媛県でも同日に59人と過去最多の感染者数となっている[4]。それぞれの県で飲食店、病院、介護施設などでクラスターが発生しており、独自の緊急事態宣言やそれに準ずる警報が出されている状況にある。

 

宮城県仙台市)を地方といってよいのかどうかは別として、首都圏や大都市部以外でも感染者が急増しているという事実は認めてもよいだろう。

 

何にもやもやしているのか

本章では非常に個人的な考え方を含めつつ、地方在住で飲食店のマネージャーである筆者の「もやもや」について述べる。非常に個人的な考え方のため、不快に思う方々もいいるかもしれない。決して地方を悪く言おうとしているわけではないこともご理解いただきたい。

 

自分の店の現状

筆者が勤めている飲食店は換気システムが常に稼働している状態で、三密回避にも役立っている。地元の老舗であり、大衆店といったところである。客層的にはファミリー層が大部分を占める。

 

コロナウイルス感染症が始まって以来、営業時間の短縮や、営業自粛などできることは協力してきたつもりである。現在も消毒、検温、人数制限など可能な限り対策を続けている。年始から2月まではそこまで感染者が増えなかったこともあり、客足はかなり戻りつつあった。3月になってからはスーツ姿や作業着姿のお客様もいらっしゃるようになり、いままで会食を控えていた人たちも動き出したのかもしれないとスタッフと会話したことを覚えている。

 

週末は常に満席で順番待ちが出る状態が続き、最近では平日でも連日満席である(ここでいう満席は人数制限下で入店できる最大人数、コロナ前と比べ5~6割程度しか席を使っていない)。

 

こういった現状は感染者が急増したこの1週間でも変わっていない。

 

予約の電話は鳴り続けている。

 

満席が続くこの状況をどうとらえたらよいのか、非常に複雑な気持ちなのである。

もやもやの正体

前章では筆者の勤めている店の状況を簡単に述べた。複雑な気持ちではあるのだが、大前提としてお客様にご来店いただくことは大変ありがたいと思っている(心より感謝しています)。大部分のお客様は十分な感染症対策を講じてくださっている。

 

そう大部分は。

 

自分の身内でもそうなのだが、感染者の発生状況を全く把握していない人がいる。自分はコロナウイルス感染症に関係ないような、そんな話し方をする人もいる。

 

外食はいつものメンバーで短時間で、マスク着用で。

いつものメンバーといいつつ、会社の同僚とその家族で10人近い人数で集まったら意味があるのか。

 

トイレに立つとき、喫煙所に立つとき、マスクを着用している人は数えるほどしかいない。

 

人数制限のために、順番待ちをお願いすると嫌な顔をする。自分たちが食事をしたい時間はほかの人も食事をしたい時間かもしれない。ちょっとだけ時間をずらして来店するなど協力をお願いしたい。

 

自分の住んでいる市町村では、まだ感染者が出ていないから大丈夫という認識は捨てたほうがいい。人は動いている。感染者の1割以上が経路不明だ。

 

正直、店員の立場でこんなことを言ってはいけないのかもしれない。だが、あまりにも自分勝手であったり、無関心な人間がいる限りこれは終息しない。そう考えてしまう。スタッフにも大切な家族があり、最大限安全に仕事をしてもらいたい。

 

まとめ

店に来てくれてありがとうという気持ちと、今このコロナ禍で店が満席になるような状況に疑問をもってしまう自分がいる。お客様のコロナウイルスに対する意識はどうなのか、とても気になってしまう。

 

全然考えがまとまらず、愚痴みたいになってしまった。最初は論文のように淡々と論じようとしたけれど、途中でどの口調で書いているのかわからなくなってしまった。

 

コロナウイルスと戦うすべての人に感謝を。

 

参考

  1. 一般社団法人共同通信社 

    首相、地方の再拡大「強く警戒」 21年度予算成立へ | 共同通信

  2. 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について | 山形県

  3. 県内の発生状況 - 宮城県公式ウェブサイト

  4. 過去最多の59人が新型コロナ感染|愛媛新聞ONLINE