家業を継ぐためにトラクター修行を開始する --- 代掻き編 ---
田起こしに続いて代掻きも終了し、残りは植えるのみとなりました。同時並行で直播も行いました。私は代掻き担当だったので、作業メモを残します。
代掻き概略
耕運作業で起こした圃場に水を張り、田植えができる状態に仕上げていく作業です。
圃場の表面を平らにすること、ワラや雑草などの残渣を土の中に沈めること、土の中のガスを抜くことなど、代掻きには様々な目的があります。
土質や農家さんによって代掻き方法も異なり、担当者の色がでる作業でもあります。私の場合は荒代掻きからの仕上げという流れです。基本2回掻く方法です。荒代掻きをしてから一日程度時間を置く場合もあれば、荒代掻きから仕上げと連続して行う場合もあります。
設定
深さ目盛り : 荒代掻き->3.2付近 水分量や土、残渣の状態で調整しながら行います。
仕上げ-> 1.0以下 タイヤ跡が残らないギリギリで行います。
PTO : 1速
速度 : 約1.6km タイヤ跡が残りそうなら少し落とします
エンジン回転 : 全開
圃場の水分量 : 土の間から水が2~3割程度見えるぐらい。
設定はあくまで参考値として。
ルート
まずは荒代掻きから。田起こしとは違い、初めに外周を2周します。四隅の土が高くなっている場合は、トラクターを止めたままハローを回してみたり、深さを調節して均しましょう。2周回ったら折り返しに入ります。図に黒い破線で示したように、ハローの両端が少し盛り上がって残ります。ここを仕上げで潰していきます。
仕上げです。始める前にハローについている均平板を開きましょう。両端の盛り上がりを均してくれます。そして圃場からどうやって脱出するのかを確認して、ルートを組み立てます。最終的に外周を2周するので、脱出路にまっすぐ向かってこれるようにします。まっすぐでなくても、脱出路付近で余計な方向転換をしないで済むルートが好ましいです。あとから手で均すのは最小面積にしたいです。
最初は荒代掻きでできたハローの盛り上がりを均しながら折り返していきます。最後に外周を2周して終わりです。私は畔際を最初に回り、内側を最後にしています。脱出する位置に向かって斜めに進んでいくイメージです。
正直、タイヤ跡が残らず、荒代掻きでできた盛り上がりを均していければ、どのようなルートでもいいかと思います。ただし、同じところを4回も5回も無駄に掻かない、脱出しやすい、そんなルートを考えるべきだと思います。
注意点
- 設定は代掻きしながら調節しよう
- タイヤ跡が残る場合、まっすぐバックしてもタイヤ跡が深くなるだけ。ちょっとずれてバックし、ゆっくしやり直そう。*水回りをよくするために、わざとタイヤ跡を残して水路のようにしている場合があります。その場合もタイヤが同じ位置を通らないほうがやりやすいかもしれません。
- 畔を乗り越えて圃場移動する場合、デフロックを有効に使おう。進入路から出る場合も前輪が浮くようならバックで出る。四駆性能をフルに活用しよう。